3Dプリント二等輸送艦を作る(1) 二等輸送艦とは
箱型の船型で平らな艦首が特徴です。
船内の格納庫と甲板に戦車を積み込んで輸送します。
え?最後の内火艇って何?とか思いますが、それは後述。
そして、目的地のビーチにどーんとランディング。
艦首の扉を開けて戦車を発進させます。
搭載車両を全て降ろすのに6分しかかからなかったそうです。
艦首の扉は戦車が渡る橋の役割もしています。
そして、この写真に写っているものが『特三式内火艇』です。
(※当初、特二式と記載していたのを修正しました)
前が船のように尖っていて、後ろにはスクリューと舵があります。
船なんで、船のようにという表現もおかしいですが(笑)
こんなふうに水上を走ります。
海軍が作ったものですので、戦車ではなく、あくまで内火艇なのです。
海軍が戦車を作るなら、陸軍だって船を作ります。
これは陸軍が作った戦車揚陸艦である『SS艇』
艦首のハッチが観音開きで、海軍設計の二等輸送艦より普通に船なのがすごいです。
二等輸送艦は69隻中、22隻が陸軍に移管され運用されました。
これはSS艇に対してSB艇と呼ばれます。
Sは戦車、Bは海軍を表す記号だそうです。
これは米軍の戦車揚陸艦である『LST-1』
陸軍さんと同じ観音開きです。
SS艇、SB艇にLSTとか!
もちろんSが戦車、Tが艇なはずもなく(笑)、Landing Ship,Tankです。
しかし、船も戦車も頑丈そうですね。同じ土俵で戦っていたのが信じられません(^^;
二等輸送艦の墓場。いったい何隻いるんでしょうか…
敵地に直接乗り込む戦車揚陸艦という艦種は猛攻にさらされるわけで、悲惨です。
二等輸送艦69隻のうち、残存したのは14隻のみです。
これも忘れてはいけません。
生き残った二等輸送艦は復員船としても使われました。
すごい人数が乗ってます。
これは、戦後米軍が撮影した佐世保の航空写真です。
処分を待つ艦艇の中に二等輸送艦が4隻います。
独特の船型なのですぐにわかります。そのうちの1隻が甲板上に面白いものを積んでいるのが見えます。